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ディア・ドクター 09年日本

2009年07月01日 12:40

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2009年6月28日シネカノン有楽町一丁目にて鑑賞

評価★★★★★★★☆☆☆

原作/脚本/監督:西川美和

出演:笑福亭鶴瓶、瑛太、余貴美子、井川遥、松重豊、岩松了、笹野高史、中村勘三郎、香川照之、八千草薫他

配給:エンジンフィルム/アスミック・エース

上映時間:127分

「蛇イチゴ」や「ゆれる」の西川美和監督による人の本質に迫った人間ドラマ。田舎の村を舞台に、唯一村の医師である”伊野治”の存在意義を通し、人生の在り方を提唱する作品になっている。
山あいにある小さな村から、その村の唯一の医師である伊野治が姿を消す。村が大騒ぎになっている中、担当刑事2人は伊野の失踪より伊野の存在そのものに疑問を抱くようになる。身辺調査に乗り出すため、伊野と関わりの深かった人たちへの聞き込み調査が始まるのだった・・・。


『Yahooレビューに投稿した「ディア・ドクター」感想文』 ※私が書いたのだ!


ネタばれな感想文なので、映画を観ていない人は読まない方がいいかも。いつもなるべくネタばれしないように書くのだが、この作品は伊野の存在が判っていないと作品の魅力を伝えるのがとても困難になってしまう。そのための救済処置みたいなもので、本当はまっ白な状態で観に行けるのが理想なんだろうけど・・・。

私は普段、なるべく作品の情報を仕入れないで鑑賞するようにする。その個人的趣向がまだ作品を観ていない人へのレビューとなり、ネタばれしないような書き方になる。ただ私のように多くの作品を観に行ける人は少ないと思うし、誰かの評価を参考にして観に行く映画を決める人が多いのもよく判るのだ。別に書く内容は個人の勝手なんだろうから好き勝手書いてもいいんだろうけど・・・。

そういうのは人それぞれなのかなぁ?
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劔岳 点の記 08年日本

2009年06月30日 14:17

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2009年6月26日MOVIX三郷にて鑑賞

評価★★★★★★★★☆☆

脚本/監督:木村大作

出演:浅野忠信、香川照之、松田龍平、モロ師岡、蛍雪次朗、宮崎あおい、仲村トオル、笹野高史、石橋連司、夏八木勲、役所広司他

原作:新田次郎

配給:東映

上映時間:139分

半世紀以上も現役カメラマンとして日本映画を支え続けてきた男、木村大作氏の初監督作品。その眼下に広がる映像は、まさに”苦行”のたまものといった凄まじいもので、魂の作品といえる。
明治40年、日本地図完成のため未踏峰の剱岳山頂を目指す陸軍所属の測量隊。測量手である柴崎芳太郎は、山の案内人である宇治長次郎と共に下見のための登山へ向かう。だがそれとは別に日本山岳会のメンバーが剱岳制覇を狙っていた。陸軍の名誉のためと登頂を急かされる柴崎だったが、あくまで日本地図完成のための仕事としての姿勢を崩す事は無かった。


『Yahooレビューに投稿した「剱岳 点の記」感想文』 ※恐縮ながら、私が投稿しました。


”木村大作だけが撮れる作品”。一見の価値は十分過ぎるほどあり、スクリーンで見るべき作品だ。

パンフレットもドカンと凄い

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B4サイズで30ページ以上、定価800円。久し振りに重量感を感じたパンフだった。でも内容充実なので意外とオススメ・・・かな。

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守護天使 09年日本

2009年06月30日 11:14

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2009年6月24日MOVIX三郷にて鑑賞

評価★★★☆☆☆☆☆☆☆

監督:佐藤祐市

出演:カンニング竹山、佐々木蔵之介、興真司郎、忽那汐里、寺島しのぶ、大杉連、日村勇紀、柄本佑、池内博之、佐野史郎他

原作:「守護天使」上村佑著

配給:エイベックス・エンタテインメント

上映時間:109分

『キサラギ』で一躍有名になった佐藤祐市監督の最新作。デブ・ハゲ・メガネの三種の神器を揃えたカンニング竹山が主役という、何とも期待をさせる作品ではあったが・・・。
嫁さんには頭が上がらず小遣いは一日500円、仕事にも生きがいを感じないダメサラリーマンの須賀。そんなある日、同じ電車に乗り合わせた女子高生が須賀の落とした小遣いを拾ってくれる。その娘に一目惚れをした須賀は、彼女をこの世の全ての悪いモノから守りたいと言い出すのだが・・・。


『Yahooレビューに投稿した「守護天使」感想文』 ※私の投稿した感想文です!


余談だが映画の鑑賞中2度ほど上映が止まってしまった。今回はすぐに復興できたのでよかったが、これだけ本数を観ているとたま~にそういった状況に遭遇する。でも基本誰も何もできない状況になってしまう。誰を呼びに行くわけでもなくただただ状況回復を静かに見守る事しかできない。

ちなみに帰り際、ポップコーン(小)のただ券を貰った。・・・まあヨシとするか。

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いけちゃんとぼく 09年日本

2009年06月24日 13:16

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2009年6月21日角川シネマ新宿にて鑑賞

評価★★★★★☆☆☆☆☆

監督:大岡俊彦

出演:蒼井優、深澤嵐、ともさかりえ、萩原聖人、モト冬樹、蓮佛美紗子、柄本時生、江口のりこ、岡村隆史、吉行和子他

原作:「いけちゃんとぼく」西原理恵子著

配給:角川映画

上映時間:107分

”絶対に泣ける本”のベスト3に、なんかの番組で選ばれていた西原理恵子原作の絵本を映画化した作品。いけちゃんが3DCGで表現されている事に物議を醸し出している作品でもある。原作は未読。
ある老婦人が、誰かのお墓の前で手を合わしている。時代は変わって、大阪人でありながら標準語を喋る小学生ヨシオには、ヨシオにしか見えない”いけちゃん”が必ずそばにいた。遊ぶときも寝るときもいつもそばで見守っていた。だが勝気で標準語を話すヨシオは学校の番長格たけしとヤスに目を付けられており、いつも殴られる毎日だった。その状況を何とかしようとするヨシオだったが・・。


『Yahooレビューに投稿した「いけちゃんとぼく」感想文』私が投稿した感想文で~す。

まず始めに、レビュー内の原作者西原理恵子氏の名前を書き間違えてます。申し訳ありません。

それと、いけちゃんの声を担当した蒼井優が素晴らしかった、というのを書き残してしまった。彼女は声優が出すそれとは違う独特の質感をしており、透明度は高いが力強さも兼ね備えた声量で、”いけちゃん”という架空の生き物を違和感なく演じていた。グッジョブ!


西原理恵子氏の漫画は少しだけは読んだ事あるんだけど、、どれも結構痛くなるんだよねぇ、心が。基本はギャグ漫画テイストなのに、心にズキズキひびくから気軽に読む気にならないんだよ。これは彼女の生い立ちにも深く関わりがあるようで、それを知らずににわか知識だけでレビューを書いてしまった事をちょっと後悔したりして。・・・そのうち読んでみるか。

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築城せよ! 09年日本

2009年06月24日 13:07

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2009年6月21日新宿ピカデリーにて鑑賞

評価★★★★★★★★★☆

監督/脚本:古波津陽

出演:片岡愛之助、海老瀬はな、阿藤快、藤田朋子、津村鷹志、木津誠之、ふせえり、江守徹他

原案:同監督短編作品「築城せよ。」

配給:東京テアトル

上映時間:120分

2005年に制作費300万円で造った短編『築城せよ。』を古波津監督自らがセルフリメイクした作品。奇抜な発想とダンボールで造られたお城がインパクトを残すが、様々意味で考えさせられる作品でもある。ちなみにパンフレットの材料もダンボールになっている。
過疎化の進む町・猿投では、かつてのお城を復刻させ町おこしをしようとする市民団体と、工場を建て雇用を生もうと計画する役人たちの間で争いごとが絶えなかった。そんなあるとき遺跡の井戸の中に3人の住民が誤って落ちてしまう。翌日になってみると、井戸に落ちた3人に戦国武将の霊が憑りついてしまい、武将の悲願である築城を周りの住民たちに命令してしまう。


『Yahooレビューに投稿した「築城せよ!」感想文』ネームは違うけど、私の投稿だよ!

補足を少し。色々と誉めてはいるが、まださすがに演出は荒く洗礼されてない。ただこれは経験がモノをいうので、これからの課題になるだけだ。

それと知らないで見る事となった舞台挨拶だが、阿藤快の声がデカすぎるって印象が強すぎる。それと花束を渡そうと映画が始まる前(舞台挨拶は映画終了後)から用意してる人がいたのだが、それを私の隣の席に置いてしまい、そのニオイが上映中ずーっと漂ってくるのには参った。しかも渡しそびれたみたいで、いったい何のために私は仕打ちを受けたのだろう?

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真夏のオリオン 09年日本

2009年06月23日 11:45

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2009年6月17日MOVIX三郷にて鑑賞

評価★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

監督:篠原哲雄

出演:玉木宏、北川景子、堂珍嘉邦、平岡裕太、黄川田将也、太賀、鈴木拓、吉田栄作、鈴木瑞穂、吹越満、益岡徹他

原作:「雷撃深度十九・五」池上司著

映画版原案:福井晴敏

配給:東宝

上映時間:119分

池上司の著書「雷撃深度十九・五」をベースに、何故か現在需要のあるアニメ大好き作家、福井晴敏が大胆に脚色した(余計な事をしたともいう)モノを原案としたややこしい作品。
教師である倉本いずみは、戦時中よりアメリカで保管されていたというある楽譜を貰い受ける。その楽譜は戦時中祖母が祖父宛に書いた楽譜であると判り、何故それがアメリカに渡ったのかを調べるため、祖父が艦長をしていた潜水艦”イー77”の乗組員、鈴木勝海に会う。鈴木は戦争当時の様子といずみの祖父である倉本艦長の活躍、そして楽譜の謎を語り始めるのだった。


『Yahooレビューに投稿した「真夏のオリオン」感想文』※ネームは違うが私の感想文です。

要するに福井晴敏のセンスが全てを台無しにした作品ってことで。

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ガマの油 09年日本

2009年06月17日 11:39

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2009年6月11日MOVIX三郷にて鑑賞

評価★★★★★★★★★☆

監督:役所広司

出演:役所広司、瑛太、澤屋敷純一、二階堂ふみ、八千草薫、益岡徹、小林聡美他

配給:ファントム・フィルム

上映時間:131分
これまで様々な監督の下、様々な役柄を演じてきた役所広司が遂に監督デビューを果たした作品。色々な意味で楽しみだったが、完成した作品は一筋縄ではいかない独特の雰囲気に包まれた作品になっており、私は甚く気に入ったが、正直観る人を選んでしまうだろう。
株トレーダーとして日に何億もの取引をしている矢沢拓郎。奥さんの輝美と息子の拓也の家族3人だったが、身寄りの無い拓也の友人を矢沢宅で引き取る事になった。その友人を迎えに行くため拓也は恋人の光を誘うが、光はその誘いを断ってしまい拓也は一人で迎えに行くのだが・・・。
この作品は”普通ではない”、よって人を選んでしまう。私の場合も”面白かった”という評価ではなく、”好きになったから面白かった”という評価だ。だから他人の評価が当てにはならず、それは私の評価も同様だ。一番いいのは自分で見て確かめてみる事だろう。

まずは気になる点を。とにかく取っ付き難い作品で、何の紹介も無いまま冒頭から登場人物たちが動き回るため、状況把握に時間が掛かる。また、ハイテンションかロウテンションという極端な感情表現をするため、人物像を掴むのにも時間が掛かってしまう。

だがそんな登場人物たちも、時間を掛けて人物描写をする事でどんどん魅力を開花する。特に拓也の友人サブローと恋人光は印象はガラリと変わる。拓也以外誰も寄せ付けない陰険なサブローと、あり得ないテンションの高さがウザったい光だが、映画が終了する頃には2人共が愛しくなってしまう。

これは役所演じる拓郎による効果と影響が大きいのだが、それはつまり監督としての作品愛が大きいに他ならない。その大きな愛情によって、「ガマの油」の登場人物は誰もがひかり輝く。それもシャイであろう監督の人柄か、日本人の美徳とも云える照れ隠しで粋な愛情表現なのだ。

それが私にはどうにも心地よく、この作品が好きになった大きな理由でもある。この作品の人物構成は偏った不確かなモノであり、常識的なディスカッションが通用しない。よくあるドラマのように、言葉巧みに近寄り表面的人間関係を繕っても、そんな薄っぺらな関係では観る側が納得できない。

だからこそ表現者(監督)の人柄が重要になる。人の気持ちは言葉で説明できるモノではなく、その関係性の積み重ねが重要となる。たとえ言葉が悪くとも、本当の愛情であれば自然と受け入れてしまうものだ。直接的で器用な感情表現の苦手な日本人らしい人物描写なのだ、この作品は。

そんな人との繋がりを自然に描いているからこそ、私はこの作品を自然に受け入る事ができる。

それでも「ガマの油」は人を選ぶ作品になってしまう。ちょっと不可思議な描写もそれに追い討ちを掛けるだろう。だが私にとっては好きになれる作品に出会えた瞬間であり、こんな出会いがあるからこそ映画を観るのは止められない。


ところで今の人たちは”ガマの油”って知っているのだろうか?昔は祭りの露店などに出没していたいわゆるインチキ商法の類だ。ガマ蛙の汗から抽出した(まあそれも嘘だが)油を塗り薬とし、万病に効くなどと嘘のパフォーマンスで買わせる商法だ。今では考えられないだろうが。

何というか、大らかな時代だったんだなぁと。

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ハゲタカ 09年日本

2009年06月16日 11:56

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2009年6月9日MOVIX三郷にて鑑賞

評価★★★★★☆☆☆☆☆

監督:大友啓史

脚本:林宏司

出演:大森南朋、玉山鉄二、栗山千明、高良健吾、遠藤憲一、嶋田久作、松田龍平、中尾彬、柴田恭兵他

原作:「ハゲタカ」他/真山仁著

配給:東宝

上映時間:134分

2007年NHKにてドラマ化された「ハゲタカ」の続編となる作品の映画化。”企業買収”という今の時代を反映した題材を、無骨な人間ドラマと共に魅せていく作品になっている。
かつて瀕死の日本企業を次々と買い叩いていた企業買収の天才鷲津政彦。だが日本マーケットに絶望した鷲津は日本を捨ててしまう。そんな彼の元へ大手自動車メーカー「アカマ自動車」の芝野が”中国系巨大ファンドによる買収の危機を救って欲しい”とやってくる。かつての盟友の頼みを断ってしまう鷲津だが、”赤いハゲタカ”と呼ばれる劉一華の登場に日本へと飛び立つ決意をする。
NHK主催の作品っていうのに驚いたが、TVドラマで放映していたらしく納得。もちろん見ていませんが。ただTVドラマの映画化って事での危惧もありそうだが、そこはNHK、この作品一本でも楽しめるよう造られている。後で思えばそれらしき描写もあった事を思い出す。

ところで今回私は評価を少し低く設定した。作品には別段不満はなく、マネーゲームに翻弄される人間ドラマとして一定の評価ができる作品だと思う。それでも評価を少し低くしたのは私自身がマネーゲームに一切興味が無いからだ。よってそれを生業としてる連中の気持ちも全く理解できない。

私は古臭い人間であるためか、賃金というのは体で稼いでナンボといった意識が未だどこかにある。仕事が全く無くなるのは困るが、必要以上に稼ごうという気は無く、もちろん稼ぐセンスなど持ってる筈も無い。だがそれが不幸だと思った事は無く、奇麗事かもしれないが”お金が全てを生み出す”とも思えないのだ。

そんなんだから株でお金を儲けるって事に現実味を見出せず、企業を評価するって事の意味が判らない。それに日本人が何かを評価・判断する場合、どうしても義理・人情が必要となってくる。故に数値による企業評価などを日本人が割り切ってできるとは到底思えない。

その考えや判断がいいのか悪いのかは判らない。古臭い考え方だが、誠実であり勤勉である日本人だからこその資質であり、いまでも日本人はそうあって欲しいと私は願っている。

時代に取り残されてしまえば悪なのか?貧乏だと幸せにはなれないのか?身近だからこそ大切なモノも見えてくるのではないのか?私の想いは青臭い理想論であり、現実にはもっと厳しい状況に置かれている人も大勢いるだろう。ただだからこそ地に足を付けて生きていく事が大事になってくる。見えないお金に振り回され、努力が結果に結びつかない企業体制に夢や希望など生まれる訳が無い。

作品の感想とは程遠くなってしまったが、観てる間中そんな事ばかりを考えていた。もし「ハゲタカ」で行われている事が日本中で蔓延しているなら、ホントに日本はダメになってしまったのかもしれない。唯一の希望は柴田恭兵演じる芝野健太の存在だけだ。

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ジャイブ 海風に吹かれて 08年日本

2009年06月11日 12:22

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2009年6月7日シネパトス銀座にて鑑賞

評価★★★★★★☆☆☆☆

監督:サトウトシキ

出演:石黒賢、清水美沙、上原多香子、山口馬木也、豊永伸一郎、六平直政、大滝秀治、加賀まりこ、津川雅彦他

原作:秀丸

配給:ダゲレオ出版/ドリームワンフィルム

上映時間:109分

北海道の広大な大自然を舞台に、一度は人生に行き詰ってしまった男女2人の再生物語。”中年の青春”ともいえるその物語を、淡々としながらも誠実に描かれた良質な作品である。
じいさんの四十九日のため、田舎である北海道・江差に戻ってきた哲郎。仕事と家庭に行き詰まり、何をしていいか迷っていた哲郎だったが、偶然高校の同級生だった由紀と再会を果たす。その由紀に促されるカタチで、学生時代諦めてしまっていた”北海道を無寄港で一周する”を宣言してしまう。
物語としてはよくある部類(いまどきとも云える)のモノだろう。一度は人生に挫折しかけた男と、まともに結婚も恋愛もできないまま、日々の暮らしに虚しさを感じている女が出会う事で2人の中で何かが変わり始める。そんな2人の様子が淡々と描かれる。

ただその淡々さが退屈に感じてしまう事もある。それに「どんだけ北海道が協賛してんだよ!」ってくらい北海道の情景や祭りなどのイベント事が映し出されるので、この作品は北海道観光ツアーガイドなのか!?と嫌味のひとつも言いたくなってしまう。

まあちょっとその辺りは微妙な感じでもあって、確かに協賛は多いのだが、最近多いあからさまな宣伝とは違ったりもする。映画の妨げになるような事は殆ど無く、むしろここまで大々的に宣伝しているのにも関わらず作品が破綻していない事にエールを送りたい。

主演の石黒賢は、今までに無い等身大の自分を「60歳のラブレター」のピエロっぷりは何処へやら、清々しく演じている。また相手役の清水美沙がいい感じに色気を備えて年を重ねており、その色気と相まって自然な演技が素晴らしかった。

最近自然な色香を出せる女優さんが少ないと私は勝手に思っている。処女性ばかりがもてはやされ、脱げる女優は派手に脱ぎ散らすだけ。だが清水美沙は人として滲み出る色香を自然に出せる女優さんであり、奇麗事ばかりでない人の人生を演じきってしまう。・・・単に好みって事もあるが。

その人間性を意識したサトウ監督の手堅い演出もあってか、地味ながら堅実で良質な作品になっている。退屈な展開と、受け入れられる世代の狭さが評価を落とすかもしれないが、私は(世代的に近いという事もあり)普通に楽しむ事ができた。

ちなみに表題の「ジャイブ」とは、ヨットが風を後ろから受けて走っている時に方向転換をする事を指すらしい。つまり一方の舷から風を受けて走り続けるのではなく、反対舷から風を受けるように意図を持ってコースを変更する操船技術の名称だそうだ。作品のテーマにシックリとくるいいタイトルだと思うのだが・・・意味を知らなきゃしょうがない。私はパンフに書いてあったので知る事ができたが・・・。

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ウルトラミラクルラブストーリー 09年日本

2009年06月11日 12:06

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2009年6月7日シネカノン有楽町2丁目にて鑑賞

評価★★★★★★☆☆☆☆

脚本/監督:横浜聡子

出演:松山ケンイチ、麻生久美子、ノゾエ征爾、ARATA、藤田弓子、原田芳雄、渡辺美佐子他

配給:リトルモア/日活

上映時間:120分

『ジャーマン+雨』で鮮烈デビューを飾った気鋭の新人作家、横浜聡子監督の最新作。いま若手で最も注目されている松山ケンイチと麻生久美子を主役に向かえ、監督や松山の出身でもある青森を舞台に、ちょっと不思議な純愛物語が語られる。
青森で無農薬野菜を栽培しながらひとり暮らしをしている、ちょっと変わり者の青年陽人。テープから流れる死んでしまったおじいさんの声を頼りにキャベツを作るが中々上手くいかない。そんなある日、東京から町子という女性が保育園の先生として赴任してくる。町子に一目惚れしてしまった陽人は、純粋に”好き”だという気持ちの表れとして、何かと町子に付きまとうようになっていくが・・・。
ある意味では非常に稀な映像作家が登場したっていう衝撃を受けるであろう作品だ。現存に囚われない物語と描写、そのくせ表現は実に映画的な躍動感に溢れる。だが作家性の強さから誰もが受け入れる事のできる作品ではなく、評価が分かれるのも間違い無い。

それとこの作品は松山ケンイチ演じる陽人をどう捉えるかでその評価が変わる。ハッキリと明記していないが、陽人はどう見ても知的障害者だ。そしてその扱いは温かさと冷たさを兼ね備えているため、見方によっては無神経にも感じてしまう。ただそこに正解は無いため、どうとでも映ってしまうのだ。

また、変わり者であるから、知的障害であるから純粋なラブストーリーとして成立するっていう作品の趣旨にも納得できる部分とできない部分がある。今の時代純粋に好きである事を表現するのは不可能に近い。だからこそこういった手法になってしまう訳だが、そこに表現者としての言い訳がましさも見え隠れする。・・・ホントのところは判らないが。

ただそんな想いを払拭するのが松山の躍動感溢れる演技だ。陽人は自覚の無い自由人であり、感情の全てを体全体で表現する。その様々な感情表現を松山が全身で表す事で、得体の知れないであろう陽人に魅力が溢れ出す。彼の抱える過酷な運命(自覚は無いが)など吹き飛んでしまうだろう。

あくまで知的障害者である事を気遣い表現を貫くのか、全てを受け入れ分け隔てなく包み込むのか、その差が作品の本質の差でもある。本作は全てを包み込む優しさと、それ故にでてくる人の残虐性、その両方が同居しているため判断が難しいが、温かさだけなんていう嘘っぱちな世の中より、残酷だからこそ現実味がでるのであって、嘘の優しさなどやっぱり嘘でしかないと思ってしまう。

結局は観客の判断に任せるしかなく、良識の是非ってやつは難しいって事だ。ひょっとしたら陽人はホントにただの変わり者なのかもしれないし、知的障害者を扱うには無神経すぎると見る事もできる。不可思議なファンタジーにも見えれば、純粋なラブストーリーと感じる事もできる。

あまり使いたくないフレーズだが”何とも形容し難い作品”って事なんだろう。

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雑記(気になった事など)

【訃報】「トップガン」をはじめとする数々のアクション映画を手掛けてきたトニー・スコット監督が亡くなった。しかも自殺であるという可能性が濃厚と報道されている。もちろん他人の心の中が分かるはずもないんだけど、いい意味で頭を使わずスカッとする大作を連射(ここ最近は快作が多かった)してきた監督だっただけに、「何故?」という思いがどうしても頭から離れない。ホント人の気持ちは複雑なのだと実感する。ご冥福をお祈りします。

プロフィール

ひだっちょ

Author:ひだっちょ
埼玉在住のおっさん(パソコンは初心者)
性格:人見知りが激しく偏屈(ヒドイね)
趣味:映画(ホラー以外何でも)
定期購読誌:「映画秘宝」
        「HYPER HOBBY」
TV番組の好み:お笑い番組全般と特撮番組をよく観る.アニメ・ドラマは少々
好きな映画:「グラン・ブルー」
        「あの夏いちばん静かな海」
好きな戦隊:「タイムレンジャー」
        「メガレンジャー」
好きなライダー:「クウガ」「電王」
※個人的に「パワーレンジャー」の日本放映を願っている(切実に!)

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