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ベルサイユの子 08年フランス

2009年05月09日 13:37

IMG_4311.jpg

2009年5月6日シネスイッチ銀座にて鑑賞

評価★★★★☆☆☆☆☆☆

監督/脚本:ピエール・ショレール

出演:ギョーム・ドパルデュー、マックス・べセット・ド・マルグレーヴ、ジュディッド・シュムラ、オーレ・アッティカ、パトリック・デカン、マッテオ・ジョヴァネッティ他

原題:「Versailles」

配給:ザジフィルムズ

上映時間:113分

2008年10月、急性肺炎のため37歳の若さでこの世を去ったギョーム・ドパルデュー主演作品。現在フランスが抱える様々な問題を浮き彫りにしながらも、子育てや家族の在り方についてがリアリティある描写によって描かれた作品になっている。

社会から隔離し、ベルサイユの森の中で自由気ままに暮らしている青年ダミアン。あるとき森に5歳位の子供を連れた親子が迷い込む。親切心と人恋しさから一晩泊めたダミアンだったが、翌日母親は子供を置いてどこかへ消えてしまう。仕方なくダミアンはその子供(エンゾ)を引き取るのだが・・・。

ベルサイユ宮殿の周りを囲むベルサイユの森には、数多くのホームレスが実際に暮らしている。華やかなイメージの付きまとうフランスにも、世界的不況によって起こる雇用問題や社会不適応者のホームレス問題が、当然だが影を落としている。

そんなフランスの現状を背景に、自由人を気取るダミアン、若さゆえ苦渋の決断の末に子供を置き去りにしてしまうニーナ、その子供エンゾの行く末がリアリスティックに語られていく。娯楽要素はなく、セリフは極力排除し、淡々と情景を重ねていく事で心情を語っていく演出になっている。

役者もそれに応えるカタチで素晴らしい自然体の演技を魅せる。特にエンゾ役マックスの純真な真っ直ぐ向けられる瞳は、反則と思えるほど可愛らしく印象的だった。

私はこの手の作品は結構好きな方で、説明不足と取られる演出法も自ら勝手な想像や解釈によって補完作業するのが楽しいので、この作品もその事での不満はなかった。ただ、登場人物たちの心情や行動がどうしても最後まで理解できなかった。それが評価の低い理由だ。

説明不足というより、たとえ説明されてもとてもではないが受け入る事のできない心情であり行動なのだ。だからこそ何故その様な人物に仕立て上げたのかが理解できない。彼らを見て我々は何を感じ取ればいいのか?それが皆目見当が付かないのだ。

彼らには『妥協』『あきらめ』『現実逃避』『後悔』そんなキーワードしか感じられない。死ぬ気で努力する理由があるにも拘らず、努力せず、あきらめ、現実逃避し、結局後悔する。その後悔でさえ感じないときがある。何故そんな人たちを映画としてわざわざ見せるのかが判らない。

現実を見せる事が重要な表現方法なのは間違いない。だがこれは映画だ。希望なり絶望なりがなければ表現する意味が無くなってしまう。少しでも希望があればそれにしがみ付く事もできるし、耐え難い絶望であればそれに打ち拉がれるのもまた一興だろう。だがこの作品には観客の感情をぶつけ処が見付からないのだ。

現実問題として、この作品の登場人物たちのような行動を取る人はいるだろう。人間は身勝手であり残酷な生き物なのだから。だがその現実だけを見せ付けられても観客は感情の落とし処を見失うだけであって、その出来事はいつまで経っても”他人事”にしか見えてこない。そう、この作品の欠点は”他人行儀”な部分なのだ。
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雑記(気になった事など)

【訃報】「トップガン」をはじめとする数々のアクション映画を手掛けてきたトニー・スコット監督が亡くなった。しかも自殺であるという可能性が濃厚と報道されている。もちろん他人の心の中が分かるはずもないんだけど、いい意味で頭を使わずスカッとする大作を連射(ここ最近は快作が多かった)してきた監督だっただけに、「何故?」という思いがどうしても頭から離れない。ホント人の気持ちは複雑なのだと実感する。ご冥福をお祈りします。

プロフィール

ひだっちょ

Author:ひだっちょ
埼玉在住のおっさん(パソコンは初心者)
性格:人見知りが激しく偏屈(ヒドイね)
趣味:映画(ホラー以外何でも)
定期購読誌:「映画秘宝」
        「HYPER HOBBY」
TV番組の好み:お笑い番組全般と特撮番組をよく観る.アニメ・ドラマは少々
好きな映画:「グラン・ブルー」
        「あの夏いちばん静かな海」
好きな戦隊:「タイムレンジャー」
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※個人的に「パワーレンジャー」の日本放映を願っている(切実に!)

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