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空気人形 09年日本

2009年10月02日 17:57

075.jpg
2009年9月27日シネマライズにて鑑賞

評価★★★★★★★★☆☆

監督/脚本/編集:是枝裕和

出演:ペ・ドゥナ、ARATA、板尾創路、高橋昌也、余貴美子、岩松了、星野真理、丸山智巳、奈良木未羽、柄本佑、寺島進、オダギリジョー、冨司純子ほか

原作:業田良家著「業田哲学堂 空気人形」

配給:アスミックエース

上映時間:116分

「誰も知らない」「歩いても歩いても」の是枝監督による、業田良家原作漫画の映画化作品。ダッチ○イフが心を持ってしまうというシニカルな設定ながら、グリグリと人の心をえぐる作品になっている。
川沿いの寂しげな小さな町の古びたアパートに暮らす秀雄と型遅れの空気人形。ファミレスで働いている彼は、仕事が終わると2人分の食事を用意し、夜は一緒にお風呂に入り、ベットでプラネタリウムを見ながら語りかけ、セックスをする。ある雨上がりの朝、秀雄が出かけると人形はゆっくりと動き出し、日差しのこぼれる窓際へと歩き出す。アパートの軒から垂れる雫に指先から触れた人形は「キ・・・・レ・・・・イ・・・・」と呟き、窓の外を眺め笑顔を見せるのだった。


(Yahoo映画レビューに投稿した「空気人形」感想文)


結構キツイボディーブローを浴びさせられた作品だった。人形が心を持つなんて設定、四流作家による志の低いアニメでしか見られないと思っていたが、それをここまで上質な作品に仕上げてしまった是枝監督の手腕にはただただ脱帽するばかりである。

ただ私は正直な処、いままでの是枝監督の作品にピン!ときた事がなかったタイプの人間だ。リアリティある描写は好みなのだが、セリフに上っ面さを感じてしまいどうしても心に響かない。”造られたリアリティ”とでも言おうか、自然な仕草に片言のセリフを喋らせているような違和感を感じていた。

だがこの作品のファンタジー要素が、造り物のセリフに妙な説得力を生ませているらしく、これまでの作品とは全く異なる印象を抱かせてくれる。空気人形を演じたペ・ドゥナの素晴らしい演技もあってか、本来混ざる事の無いファンタジーとリアリティが緩やかに融合していくのだ。これは今までにない感覚であり、是枝監督だからこそ造り出せた空気感とも云える。

ただそうなると、いままでの是枝作品を好んで鑑賞していた人たちにとっては、私と真逆の想いを抱く可能性もでてくる。”いままでの作品と違って面白くない”という解釈だ。そもそも作家性の強い監督の作品だからこそ作風の違いにファンも反応するのだろうし、「空気人形」という作品がそれほどに既存の作品には捉われず造られているのだ、とも云えるのだが。

だがいつまでもおんなじ作品しか造れないんじゃ、表現者としていい傾向とは云えない。例えいままでのファンに受け入れ難い作品になろうとも、それは”進化”なのだから両手を上げて喜ぶべき事だろう。私は喜んだ。これからどんな作品を手掛けるか、楽しみな監督がひとり増えた訳だ。
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雑記(気になった事など)

【訃報】「トップガン」をはじめとする数々のアクション映画を手掛けてきたトニー・スコット監督が亡くなった。しかも自殺であるという可能性が濃厚と報道されている。もちろん他人の心の中が分かるはずもないんだけど、いい意味で頭を使わずスカッとする大作を連射(ここ最近は快作が多かった)してきた監督だっただけに、「何故?」という思いがどうしても頭から離れない。ホント人の気持ちは複雑なのだと実感する。ご冥福をお祈りします。

プロフィール

ひだっちょ

Author:ひだっちょ
埼玉在住のおっさん(パソコンは初心者)
性格:人見知りが激しく偏屈(ヒドイね)
趣味:映画(ホラー以外何でも)
定期購読誌:「映画秘宝」
        「HYPER HOBBY」
TV番組の好み:お笑い番組全般と特撮番組をよく観る.アニメ・ドラマは少々
好きな映画:「グラン・ブルー」
        「あの夏いちばん静かな海」
好きな戦隊:「タイムレンジャー」
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※個人的に「パワーレンジャー」の日本放映を願っている(切実に!)

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