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DVDにて「ラッパー慕情」を鑑賞したのでその感想を

2010年02月08日 19:38

「ダンプねえちゃんとホルモン大王」の藤原章監督作品「ラッパー慕情」(2004年)をDVDにて鑑賞。

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実はもう結構前に観ていた(今年の始め頃)んだけど、レビューと云うか感想をどう書いたらいいか判らず放置していた。「ダンプねえちゃんとホルモン大王」のレビューを書いたときに幸運にも監督ご本人からコメントを頂き、私自身かなり浮足立っていた頃にこの作品を観たので、変に賛辞めいた事とか造り手にすり寄った感想ばっか書きそうな気がしたのだ。まあそんな思いもおごり高ぶりなんだけど。

それよりもっと参ったのは、「ラッパー慕情」と云う作品が自分にとって掛け値ナシに相当やばい感覚に包まれた作品だったって事だ。私は「ダンプねえちゃんとホルモン大王」のレビューを書いたとき”人にオススメできる作品じゃない”と書いたが、この「ラッパー慕情」を観ると「ダンプねえちゃん・・」がいかに庶民的なのかが判る。「ダンプねえちゃん・・・」が”魂の開放”とするならば「ラッパー慕情」は”内なる宇宙”という、その位作品の質感が違っているのだ(本質は同じだが)。「ラッパー慕情」を観た人がみんなして同じような感想など持てる筈が無い、この作品こそ簡単に人にオススメできるような作品ではないと云えるだろう!もちろん最高の賛辞を込めての断言だ。

人の感性や感覚などはそれこそ人によって全く違う。単純に”映画を観る事”に置き換えても、作品をどう受け取るかは人によって異なるのが当然だ。映像・物語・音楽・演出・演技など、造り手によって作品に込められたありとあらゆる感性や感覚が刺激される事によってその作品の感想が生まれるのだから、他人と比べて同じになるなんて事はあり得ない。だからこそ様々な感想や意見が生まれてくるのだろう。

世間的には平均点を上回ろうとする作品造りが盛んである。誰が観てもある程度の満足感が得られる”稼げる”作品だ。そりゃあ私だってそういう作品は観るし、ある程度満足する事もできるが、そんな作品幾ら観たって自分の感性をえぐるように刺激してはくれない。どの要素も7~80点が関の山だからだ。自分の感性を刺激する作品ってのは、例えヒドイ点数の要素があったとしても、たったひとつの要素で1万点以上の点数を取ってしまうような、いびつな折れ線グラスみたいになってしまうものだ。そんな稀にみる感覚を味わいたいが故に私は映画を観続けている。多分。

「ラッパー慕情」はそういう魂を鷲掴みするように人の感性をえぐってしまう作品だ。藤原監督の感性が解放できずにギュウギュウに押し込まれているため、どこを切り取っても引っ掻き傷みたいに痛々しさが伝わってきてしまう。どいつもコイツもろくでなしばかりが登場し、自らの欲望のみを糧にし無駄に人生を歩み続ける連中だ。特に主人公3人の境遇が傷ましく、夢だけが大きい長男、野球しかやる事の無いマザコン次男(母親にカルピス作って貰っている場面で泣いちゃったよ、俺は)、自分を過大評価して人を見下してしまう三男と、人間失格な連中ばかりが登場する。

だがその姿が結局は自分の事なのだと思い知らされる。自分なりに虚勢を張り有意義に生きているつもりでも、そんなのは他人から見れば無駄メシ喰らいの役立たずなだけであり、”自分なりに頑張っている”という便利な言葉を武器にいつの間にか周りに頼るだけ頼って生きてしまうのだ。そのくせ自己顕示欲が強かったり、異常なほど他人の評価が気になってしまうなどグチャグチャに人格が入り乱れてしまい、自分でコントロールすらできていない事に愕然とする。

とにかく”自分”というモノをダイレクトに見せられている気がして辛かった。奴らの起こす行動全てが自分に跳ね返ってくるのだ。それも普段はそれを”恥”と感じ、隠している人間性だからこそよけいに辛い。だがそれ以上に自分自身についてこれほど深く見つめ直す事のできる作品だった事にも驚いた。映画は虚構であり、現実逃避が主となる目的にも拘わらず、その常識を軽々と打ち破ってしまったのだ!それもこんな臭い漂う虚構の世界を見せられて!!

・・・なんか褒めてんだかけなしてんだか判らなくなってきたが、私にとっては魂ふるえる作品だったって事だ。ウソっぽく聞こえたって構いやしない、本気でそう感じたのだ。自分でも何をどう書いたのかよく判らないんだけど、もし気になったら観てみれば?人生観変わるかもよ!・・・なんも感じないかもしれないけどね!!



ちなみにDVDで観れるなら映像特典が充実しているので是非チェックしてみよう。特に監督が10代のときに撮ったと思われる「超人」という作品はクンフー愛に溢れていて素晴らしかった。あのボッボッって音、アレ聞いているだけで私なんかご飯3杯は食えちゃうよ!それにオーディオ・コメンタリーも必聴だ。雑誌「映画秘宝」読者なら泣いて喜ぶ裏話が満載になっているぞ!・・・ってか私が今頃観て聴いたってだけなんだけど。



ところで藤原監督がこの「ラッパー慕情」の後に撮った「ヒミコさん」という作品を観たいのだが、どうやらDVD等は発売されていないようなんだけど・・・

誰かなんとかしてくれー!!!
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ラッパー慕情

ありがとうございます。
「ラッパー慕情」に出てくる人たちは自分の分身です。
伊集院の「ファミ通」は見てましたよ!

2010年02月09日 19:58 | URL | 藤原章 | 編集

Re: ラッパー慕情

>藤原章さん
またまたコメント頂き恐縮です!

> ありがとうございます。
> 「ラッパー慕情」に出てくる人たちは自分の分身です。
私自身これほど入り込んでしまうとは思いませんでした。
とにかくどこを観ていても切なくなってしまいます。

> 伊集院の「ファミ通」は見てましたよ!
そうなんですか!中々にレアな番組だったと思うんですが・・・。
一応ゲーム番組ですが、伊集院らしい結構好き勝手でムチャな企画が多く、
楽しい番組でした。また見てみたいです。

2010年02月10日 10:57 | URL | ひだっちょ | 編集

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【訃報】「トップガン」をはじめとする数々のアクション映画を手掛けてきたトニー・スコット監督が亡くなった。しかも自殺であるという可能性が濃厚と報道されている。もちろん他人の心の中が分かるはずもないんだけど、いい意味で頭を使わずスカッとする大作を連射(ここ最近は快作が多かった)してきた監督だっただけに、「何故?」という思いがどうしても頭から離れない。ホント人の気持ちは複雑なのだと実感する。ご冥福をお祈りします。

プロフィール

ひだっちょ

Author:ひだっちょ
埼玉在住のおっさん(パソコンは初心者)
性格:人見知りが激しく偏屈(ヒドイね)
趣味:映画(ホラー以外何でも)
定期購読誌:「映画秘宝」
        「HYPER HOBBY」
TV番組の好み:お笑い番組全般と特撮番組をよく観る.アニメ・ドラマは少々
好きな映画:「グラン・ブルー」
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好きな戦隊:「タイムレンジャー」
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※個人的に「パワーレンジャー」の日本放映を願っている(切実に!)

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