ホーム

スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告

若き映画人たち放つ、先駆者に捧げる快作 「アジョシ」

2011年09月24日 23:20

「アジョシ」鑑賞。


       690ajo002.jpg



2010年、韓国でNo.1ヒットを記録したウォンビン主演の最新作。ちなみに”アジョシ”とは韓国語でおじさんという意味を指すそうで。・・・彼のファンにとっては驚き?


物語は非常に単純明快。ある理由から世間との関わりを避け、質屋として生きているテシクと、彼のとなりの部屋に母親と2人で住んでいる少女ソミ。母親にかまってもらえないソミはテシクを慕い、何とか振り向いてもらおうと試行錯誤するも、人との関わりを避けているテシクはいつも本気で相手をする事が無かった。

あるときソミの母親の不始末(取引用の麻薬を横取り)から、組織が2人を拉致してしまう。組織は2人を人質とし、代わりにテシクを取引に向かわせるがそれは罠であった。ソミに対する冷たい態度や、罠にハメられた不甲斐無さに、何としても2人を助け出そうと覚悟を決めたテシクは・・・。



作品におけるシチュエーションや要素などは「レオン」や「96時間」、「タクシードライバー」など様々なモノがごった煮になっており、オリジナリティという意味においての新鮮味はほとんど無い。それでも胸を熱くし、感動できたのは、それらの要素を「アジョシ」という作品として昇華出来たからに他ならない。胸を張って「オリジナルのエンタメ作品だ!」と云える完成度だろう。・・・少なくとも私にはそうだった。


個人的にウォンビンに対しての想い入れは無いけど、「母の証明」に続き素晴らしい作品に出演しているのを見ると、彼の見る眼の豊さには感心してしまう。それでいて期待以上に役者としての成果を上げており、決して甘いマスクだけの色男でないのが判る(もちろん本人がそのジレンマに一番悩んでるんだろう)。本作でもとてもアクションが初めてとは思えない体技を披露し、絶望感に苛まれながらも僅かに感じる希望の光を掴もうともがく、そんな”漢”を演じ切っている。まだまだ成長の振り幅があるのは間違いなく、今後も注目したい役者だ。



       691ajo005.jpg


ソミを演じたのは「冬の小鳥」でも印象的な主人公を演じたキム・セロン(成長したなぁ)。彼女が天才子役なのは間違いないのだが、それよりも子供である事を踏まえた上で母性を発揮し、役に入り込んでいたのには驚く。子供らしい身勝手さ(会話が成立せず、自己アピールを繰り返してしまうなど)を表現しつつも、彼女なりに考え、発言をし、行動をする。それでいて無意識ながらも人を包み込む優しさまで感じられるなど、キャラクターとしてしっかり確立されている。彼女の演技力がそれを可能にしたのはもちろん、作り手の巧さが光る。



        692ajo014.jpg


その他のキャラクターも面白いヤツが多いが、特にコイツ、韓国語の話せない組織の凄腕用心棒が印象に残る。戦う相手が強いほど燃えるといった、有りがちだが本作には必要不可欠なキャラクターで、こちらの予想通りに動きまわるものの、だからこその爽快感を生んでくれる。


不満としては登場人物を真正面から捉えてしまう場面が多い事。特にアクションシーン(とその前後)でそれをやってしまうので、テンポが崩れたりせっかくのリアリティがどうにも欠如する。本作のアクションは映画的な魅せるアクションとは違い、あくまで現実に即した立ち合いなのでよけいに目立ってしまうのだ。ただまああくまでも個人的な好みだから、気になる人は少ないと思うけど。




「アジョシ」は若い作り手によって生まれた、映画愛に溢れるちょっとレトロなバイオレンスアクションだ(結構グロシーンもあるので注意)。これまでの映画作品に敬意を払いつつも、世代交代とも取れるオリジナリティを叩きつけた作品となっている。多少甘い展開(ウォンビンの顔じゃなくて)かもしれないが、必然とも云える爽快感がキチンと得られる、観客の期待を裏切らない作品となっている。No.1ヒットは伊達じゃないのだ。




え~っと、2010年の邦画の1位は・・・「THE LAST MESSAGE 海猿」か。・・・2位は何かなぁ・・・「踊る3」か。・・・作品の質と人気って関係ないんだね、日本は。


な、何か哀しいなぁ・・・。
スポンサーサイト

映画的雑記 コメント: 4 トラックバック: 0

< 前の記事 ホーム 次の記事 >

コメント

この記事にコメントする

No title

ご無沙汰しています。
『アジョシ』観るのをさんざん迷っていたのですが、やはりNO1映画はだてじゃないと・・・どうも韓国映画の濃さは、確かに面白いのですが、苦手というか・・・
近所の映画館で上映中ですので遅ればせながら、観にいってきます。

私は『ミケランジェロの暗号』を一昨日みましたが、邦題はともかく、かなり面白いコメディともいうべき出来でした、大いに楽しみました、やはりスターが出ていないので話題性に乏しいのか、これだけ面白いのに、と、もっとたくさんの人に観ていただきたいです。

邦画は、小品のほうが面白い作品が多いです。
鳴り物入りで公開される大作は・・・・う~ん、観る意欲が出ないです。

2011年09月27日 10:55 | URL | jyamutomaruko | 編集

息もできない…

はじめまして

私はもともと韓流デビューがウォンビンのドラマなので 『母なる証明』に続き映画館で観たくて行ってきました。

まぁとにかく凄かったですね

だんだんウォンビンがシュワちゃんに見えてきましたよ
韓国映画って どうしてここまでやっちゃうんでしょうね。
ストーリーでなく ウォンビンがこんなに身体張って頑張ってる…と思って涙がこぼれた位

ファンでなくてもぜひ観て損はないと思います

ほんとに改めていい男でした

2011年10月03日 20:29 | URL | とも | 編集

Re: No title

>じゃむさん
コメントありがとうございます!返信遅くなってしまい申し訳ありません。


> 近所の映画館で上映中ですので遅ればせながら、観にいってきます。
そちらのブログ記事にもコメントしたんですが、面白いと感じて頂いたみたいで嬉しかったです!


>『ミケランジェロの暗号』
ナチをあそこまで皮肉いっぱいマヌケに描いた作品、まあ無かったですよね。本来純然たるコメディにもできた
そうですが、監督のこだわりでああいった作風になったそうです。・・・まあそれでも十分笑えますが。


> 邦画は、小品のほうが面白い作品が多いです。
自分も基本そうですけどね。最近はそういった作品(「アンフェア」とか「神様のカルテ」とかね)は避ける
ようにまでなってしまいました。限られた時間ですからねェ、少しでもいいと思える作品を観たいなぁと。

2011年10月03日 22:30 | URL | ひだっちょ | 編集

Re: 息もできない…

>ともさん
はじめまして、コメントありがとうございます!


> 私はもともと韓流デビューがウォンビンのドラマ
自分はドラマの方は観ていないのですが、本作を観るだけでもその人気の高さは納得できますね。特に徴兵から
後に出演した作品の演技はより素晴しくなったと思います。


> 韓国映画って どうしてここまでやっちゃうんでしょうね。
日本よりTVドラマと映画に差別化が成されているような気がします。映画はレイティングさえ守っていれば比較
的自由な表現が可能ですから、ある意味やりすぎちゃうのかもしれません。まあ自分はそういった韓国映画が
好きなのですけど。

ちなみに本作、そういう意味での表現は多少マイルドになっていますので、偏見などせずに観て欲しいですね。

それに同性の自分でもいい男だと思いますよ。特に本作での彼はカッコいいです。

2011年10月03日 23:11 | URL | ひだっちょ | 編集

コメントを書く






    



管理者にだけ公開させる

ホーム

黒ねこ時計 くろック D03

カレンダー+最終更新日

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

雑記(気になった事など)

【訃報】「トップガン」をはじめとする数々のアクション映画を手掛けてきたトニー・スコット監督が亡くなった。しかも自殺であるという可能性が濃厚と報道されている。もちろん他人の心の中が分かるはずもないんだけど、いい意味で頭を使わずスカッとする大作を連射(ここ最近は快作が多かった)してきた監督だっただけに、「何故?」という思いがどうしても頭から離れない。ホント人の気持ちは複雑なのだと実感する。ご冥福をお祈りします。

プロフィール

ひだっちょ

Author:ひだっちょ
埼玉在住のおっさん(パソコンは初心者)
性格:人見知りが激しく偏屈(ヒドイね)
趣味:映画(ホラー以外何でも)
定期購読誌:「映画秘宝」
        「HYPER HOBBY」
TV番組の好み:お笑い番組全般と特撮番組をよく観る.アニメ・ドラマは少々
好きな映画:「グラン・ブルー」
        「あの夏いちばん静かな海」
好きな戦隊:「タイムレンジャー」
        「メガレンジャー」
好きなライダー:「クウガ」「電王」
※個人的に「パワーレンジャー」の日本放映を願っている(切実に!)

カテゴリ

未分類 (16)
映画的雑記 (67)
特撮・玩具的雑記 (28)
雑多雑記 (24)
映画/年間ベスト&ワースト (4)
映画/洋画/2012 (1)
映画/邦画/2012 (1)
映画/洋画/2011 (15)
映画/邦画/2011 (6)
映画/洋画/2010下半期 (47)
映画/邦画/2010下半期 (52)
映画/洋画/2010上半期 (47)
映画/邦画/2010上半期 (49)
映画/洋画/2009下半期 (59)
映画/邦画/2009下半期 (55)
映画/洋画/2009上半期 (61)
映画/邦画/2009上半期 (46)
ミニプラについて (3)
ミニプラ/特命戦隊ゴーバスターズ (6)
ミニプラ/海賊戦隊ゴーカイジャー (6)
ミニプラ/天装戦隊ゴセイジャー (16)
ミニプラ/侍戦隊シンケンジャー (11)
ミニプラ/炎神戦隊ゴーオンジャー (6)
ミニプラ/獣拳戦隊ゲキレンジャー (9)
ミニプラ/轟轟戦隊ボウケンジャー (6)
ミニプラ/魔法戦隊マジレンジャー (5)
ミニプラ/特捜戦隊デカレンジャー (10)
ミニプラ/爆竜戦隊アバレンジャー (7)
ミニプラ/忍風戦隊ハリケンジャー (5)
ミニプラ/百獣戦隊ガオレンジャー (4)
ミニプラ/未来戦隊タイムレンジャー (3)
ミニプラ/救急戦隊ゴーゴーファイブ (4)
ミニプラ/星獣戦隊ギンガマン (3)
ミニプラ/電磁戦隊メガレンジャー (3)
ミニプラ/激走戦隊カーレンジャー (2)
ミニプラ/超力戦隊オーレンジャー (2)
ミニプラ/忍者戦隊カクレンジャー (1)
ミニプラ/五星戦隊ダイレンジャー (2)
ミニプラ/恐竜戦隊ジュウレンジャー (1)
ミニプラ/鳥人戦隊ジェットマン (1)
ミニプラ/地球戦隊ファイブマン (3)
ミニプラ/超獣戦隊ライブマン (2)
ミニプラ系玩具/1987年度以前 (2)
DX版玩具/戦隊シリーズ (31)
玩具/レジェンド戦隊シリーズ (7)
森永/戦隊メカセレクション (11)
ミニ合体/戦隊ロボシリーズ (14)
カプセル合体/戦隊シリーズ (15)
仮面ライダーウィザード/玩具 (7)
仮面ライダーフォーゼ/玩具 (20)
仮面ライダーオーズ/玩具 (23)
仮面ライダー/玩具 (21)
ウルトラマン/玩具 (12)
ムゲンバイン/食玩 (18)
もじバケる/食玩 (7)
カバヤ/食玩 (21)
リボルテック (20)
スーパーロボット超合金 (8)
勇者シリーズ/玩具 (3)
やまと/群雄シリーズ (9)
その他の玩具 (27)

FC2カウンター

検索フォーム

リンクバナー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。