ホーム

スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告

奥深いバカ 「宇宙人ポール」

2011年12月30日 18:49

「宇宙人ポール」を鑑賞。

       725pol01.jpg


「ショーン・オブ・ザ・デッド」や「ホット・ファズ」などの作品でオタク心をくすぐり続けてきた、サイモン・ペッグとニック・フロストのコンビによる脚本&主演作品。監督は「スーパーバッド 童貞ウォーズ」のグレック・モットーラ。これまでサイモンとニックによるコンビの作品と云うとエドガー・ライト監督が務めていたが、本作におけるテーマから「スーパーバッド~」を手掛けたモットーラ監督に白羽の矢が立ったそうだ。



物語は「コミコン」というコミックの祭典への参加や、中西部のUFOスポット巡りを楽しむためアメリカに初めて訪れたSFオタクのイギリス人青年クライブとグレアムが、ネバタ州の「エリア51」でホンモノの宇宙人”ポール”に遭遇、彼の頼みで一緒に旅をする事になるが、様々な困難が待ち受けていた・・・みたいな感じ。


一見バカバカしい、閃きとノリで作ったような作品に思えるが、この2人がそんな覚悟で作品に取り組む筈はない。んが、実際にその側面は強く、感覚重視だけでも十分楽しめる作品になっている。オタク気質な描写も多々あるが、エンタメとして質の高い作品なのは間違いないだろう。

「ショーン~」ではロメロのゾンビ映画に、「ホット~」ではアクション映画への愛をふんだんに盛り込んできた2人だが、本作ではもちろんスピルバーグ、特に「未知との遭遇」と「E.T」への愛に満ち充ち溢れている。しかもリメイクやオマージュといった手垢の付いた表現ではなく、新機軸としての宇宙人を描き出している(だからこそ”彼”が信じがたいカメオ出演をしたのだろう)。

とにかくこのポールが魅力的で面白い。声を演じたセス・ローゲン(グリーン・ホーネット」のバカ息子)のおかげもあってか、人間臭い以上に神秘的な匂いを振りまくのだ(この”人間臭い”にもキチンと理由がある)。技術的な部分は不明だが、共演には全く違和感がなく、それ以上に存在感を定着させている。



       726pol03.jpg


で、もうひとつ面白かったのが主演である2人の関係性だ。2人は仲はいいがゲイではない。だがアメリカでは行く先々でゲイに間違われる(アメリカの田舎では保守的な人種が多く、当たり前に偏見を持っていたりする)。ただ男性的(オタク的かも)な発想かもしれないけど、価値観の合う新友ほど一緒にいて楽しい存在はなく、気兼ねがない分、異性より重要な存在に成りえる場合がある。

だがそんな関係が一生続く訳はなく(そこまでいけば立派にゲイだろう)、いつかは終わる(もしくは変化する)瞬間が訪れる。そんな気持ちの変化がポールと云う存在を介し、さり気なく盛り込まれていて切ない。モットーラ監督は「スーパー~」でも同等のテーマを扱っており、だからこそ本作に指名されたのだ。



宗教観に突っ込んだ描写も面白い。旅先で出会う親子がバリバリのキリスト教原理主義者(聖書に書かれている事が全てという連中で、世界は神様が7日間で創ったとか、天動説を未だに信じている)なのだが、ポールと対峙する事によってその意義を問われる事となる。ポールが持ち合わせる能力にまた意味があり(パンフに記載されている町山智浩氏の解説が詳しい)、価値観や文化の違いを改めて考えさせられる。・・・大げさ、もしくは面白おかしく描いているのだろうと思われるかもしれないが、実際ああいった連中はウジャウジャいるし、それに伴う事件も起こっている。「異文化に触れあう事で、価値観や可能性を広げて欲しい」と云った事を比較的あっけらかんと描いてしまっているが、現実の闇は深い、・・・かもしれないのだ。



まずエンタメとしてバカ面白く、それでいて奥深い。小手先でごまかさない、映画愛に満ち溢れているからこそ造れた一級品と云えるだろう。


・・・それでも本質はノーテンキでバカだけどねェ。
スポンサーサイト

映画的雑記 コメント: 0 トラックバック: 0

< 前の記事 ホーム 次の記事 >

コメントを書く






    



管理者にだけ公開させる

ホーム

黒ねこ時計 くろック D03

カレンダー+最終更新日

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

雑記(気になった事など)

【訃報】「トップガン」をはじめとする数々のアクション映画を手掛けてきたトニー・スコット監督が亡くなった。しかも自殺であるという可能性が濃厚と報道されている。もちろん他人の心の中が分かるはずもないんだけど、いい意味で頭を使わずスカッとする大作を連射(ここ最近は快作が多かった)してきた監督だっただけに、「何故?」という思いがどうしても頭から離れない。ホント人の気持ちは複雑なのだと実感する。ご冥福をお祈りします。

プロフィール

ひだっちょ

Author:ひだっちょ
埼玉在住のおっさん(パソコンは初心者)
性格:人見知りが激しく偏屈(ヒドイね)
趣味:映画(ホラー以外何でも)
定期購読誌:「映画秘宝」
        「HYPER HOBBY」
TV番組の好み:お笑い番組全般と特撮番組をよく観る.アニメ・ドラマは少々
好きな映画:「グラン・ブルー」
        「あの夏いちばん静かな海」
好きな戦隊:「タイムレンジャー」
        「メガレンジャー」
好きなライダー:「クウガ」「電王」
※個人的に「パワーレンジャー」の日本放映を願っている(切実に!)

カテゴリ

未分類 (16)
映画的雑記 (67)
特撮・玩具的雑記 (28)
雑多雑記 (24)
映画/年間ベスト&ワースト (4)
映画/洋画/2012 (1)
映画/邦画/2012 (1)
映画/洋画/2011 (15)
映画/邦画/2011 (6)
映画/洋画/2010下半期 (47)
映画/邦画/2010下半期 (52)
映画/洋画/2010上半期 (47)
映画/邦画/2010上半期 (49)
映画/洋画/2009下半期 (59)
映画/邦画/2009下半期 (55)
映画/洋画/2009上半期 (61)
映画/邦画/2009上半期 (46)
ミニプラについて (3)
ミニプラ/特命戦隊ゴーバスターズ (6)
ミニプラ/海賊戦隊ゴーカイジャー (6)
ミニプラ/天装戦隊ゴセイジャー (16)
ミニプラ/侍戦隊シンケンジャー (11)
ミニプラ/炎神戦隊ゴーオンジャー (6)
ミニプラ/獣拳戦隊ゲキレンジャー (9)
ミニプラ/轟轟戦隊ボウケンジャー (6)
ミニプラ/魔法戦隊マジレンジャー (5)
ミニプラ/特捜戦隊デカレンジャー (10)
ミニプラ/爆竜戦隊アバレンジャー (7)
ミニプラ/忍風戦隊ハリケンジャー (5)
ミニプラ/百獣戦隊ガオレンジャー (4)
ミニプラ/未来戦隊タイムレンジャー (3)
ミニプラ/救急戦隊ゴーゴーファイブ (4)
ミニプラ/星獣戦隊ギンガマン (3)
ミニプラ/電磁戦隊メガレンジャー (3)
ミニプラ/激走戦隊カーレンジャー (2)
ミニプラ/超力戦隊オーレンジャー (2)
ミニプラ/忍者戦隊カクレンジャー (1)
ミニプラ/五星戦隊ダイレンジャー (2)
ミニプラ/恐竜戦隊ジュウレンジャー (1)
ミニプラ/鳥人戦隊ジェットマン (1)
ミニプラ/地球戦隊ファイブマン (3)
ミニプラ/超獣戦隊ライブマン (2)
ミニプラ系玩具/1987年度以前 (2)
DX版玩具/戦隊シリーズ (31)
玩具/レジェンド戦隊シリーズ (7)
森永/戦隊メカセレクション (11)
ミニ合体/戦隊ロボシリーズ (14)
カプセル合体/戦隊シリーズ (15)
仮面ライダーウィザード/玩具 (7)
仮面ライダーフォーゼ/玩具 (20)
仮面ライダーオーズ/玩具 (23)
仮面ライダー/玩具 (21)
ウルトラマン/玩具 (12)
ムゲンバイン/食玩 (18)
もじバケる/食玩 (7)
カバヤ/食玩 (21)
リボルテック (20)
スーパーロボット超合金 (8)
勇者シリーズ/玩具 (3)
やまと/群雄シリーズ (9)
その他の玩具 (27)

FC2カウンター

検索フォーム

リンクバナー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。